乳歯の生え変わりと永久歯が生える時期ガイド|順番・注意点を小児科医が解説
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乳歯の生え変わりと永久歯が生える時期ガイド|順番・注意点を小児科医が解説

公開: 2026年5月7日 更新: 2026年5月7日

この記事のポイント(結論先出し)

  • 乳歯は全部で20本。生後6か月頃から生え始め、2歳半〜3歳頃に生え揃う
  • 生え変わりは6歳前後からスタートし、12〜13歳頃に完了するのが一般的
  • 永久歯は全部で28本(親知らずを含めると32本)
  • 6歳頃に生える「6歳臼歯(第一大臼歯)」は生涯使う重要な歯で、むし歯になりやすいため特別なケアが必要
  • 生え変わりの順番・時期には個人差が大きく、1〜2年程度のずれは多くの場合、正常範囲
  • 気になる場合は「まだ様子を見る」より早めに小児歯科・歯科へ相談するのが安心

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はじめに — 「まだ生え変わらない」「もう抜けかけている」という保護者の悩み

「友達の子はもう前歯が抜けたのに、うちの子はまだ全然グラグラしない。大丈夫かな」

「逆に、乳歯がまだ残っているのに後ろから永久歯が生えてきた。歯並びが心配……」

外来でも、こどもの歯の生え変わりに関する質問は後を絶ちません。「6歳になったら生え変わる」と思っていたら何もなくて焦ったり、突然乳歯が揺れ始めて戸惑ったり。はじめての生え変わりは、保護者にとっても未知のできごとです。

二児の父として自分の子どもたちの生え変わりを見守ってきた経験からも言えますが、「うちの子、ちゃんと順番どおりに生え変わっているのかな」という不安は、実際に目の前で起きてはじめてリアルに感じるものです。

この記事では、乳歯の本数と生え始める時期から始まり、生え変わりの順番・時期の目安、注意すべきトラブル、混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)のケア方法、そして歯科受診のタイミングまでを体系的に解説します。生え変わりの「正常範囲」をしっかり把握して、必要なときに適切に動ける準備をしておきましょう。


乳歯の本数と種類

まず、乳歯の基本的な情報をおさらいします。

乳歯は全部で20本あります。上顎に10本、下顎に10本です。

📋 エビデンス

乳歯は20本あり、2歳半〜3歳頃に生え揃います。乳歯は永久歯より小さく、エナメル質が薄いため、むし歯になりやすい特性があります。乳歯のむし歯は永久歯の萌出(ほうしゅつ)に影響を与えることがあります。

出典: 厚生労働省 e-ヘルスネット「乳歯と永久歯」 ↗

乳歯の種類は以下の5種類です(片側あたり5本 × 左右 × 上下 = 20本)。

歯の種類本数位置役割
乳中切歯(にゅうちゅうせっし)上下各2本(計4本)前歯の中央食べ物をかじる
乳側切歯(にゅうそくせっし)上下各2本(計4本)前歯の外側食べ物をかじる
乳犬歯(にゅうけんし)上下各2本(計4本)側切歯の隣(糸切り歯)食べ物を引き裂く
第一乳臼歯(だいいちにゅうきゅうし)上下各2本(計4本)奥歯(前側)食べ物をすり潰す
第二乳臼歯(だいににゅうきゅうし)上下各2本(計4本)奥歯(後側)食べ物をすり潰す

乳歯は永久歯と比べてエナメル質が薄く、象牙質も軟らかいため、むし歯になると進行が速い傾向があります。「どうせ生え変わるから」と放置しがちですが、乳歯の健康状態は永久歯の萌出・歯並びに直接影響するため、しっかりケアすることが大切です。


乳歯が生え始める時期

乳歯が最初に生えてくるのは、生後6か月頃が一般的な目安です。下の前歯(乳中切歯)から生え始めることが多く、その後上の前歯が続きます。

ただし、個人差は非常に大きく、生後4か月頃から生え始める子もいれば、1歳近くになってようやく最初の歯が顔を出す子もいます。生後12か月(1歳)の時点で1本も歯が生えていない場合は、1歳半健診で相談するか、かかりつけ医に確認してみましょう。

乳歯が生える時期の目安

歯の種類下顎(生える時期)上顎(生える時期)
乳中切歯生後6〜10か月生後8〜12か月
乳側切歯生後10〜16か月生後9〜13か月
乳犬歯生後17〜23か月生後16〜22か月
第一乳臼歯生後14〜18か月生後13〜19か月
第二乳臼歯生後23〜31か月生後25〜33か月

乳歯が全部で20本生え揃うのは、2歳半〜3歳頃です。「なかなか奥歯が生えてこない」と感じる保護者は多いですが、第二乳臼歯は3歳近くまで時間がかかることが多いため、焦らなくて大丈夫です。

乳歯が生える頃の口の中の変化

乳歯が生えてくる時期は、歯ぐきがむずがゆく、よだれが増えたり、機嫌が悪くなったりする子もいます。歯ぐきが赤くなって腫れることも。これは「萌出痛(ほうしゅつつう)」と呼ばれる正常な反応です。

冷やした歯固めを与える、清潔な濡れタオルを噛ませるなど、適切な対処で不快感を和らげてあげましょう。ただし、高熱が続いたり、ぐったりしていたりする場合はかかりつけ医に相談してください。


乳歯の生え変わり時期と順番

乳歯から永久歯への生え変わりは、6歳前後からスタートします。一般的には下の前歯(乳中切歯)から始まることが多く、その後12〜13歳頃にかけて順次生え変わっていきます。

生え変わりの仕組みとしては、永久歯が歯ぐきの中で成長するにつれて乳歯の根を溶かしていき(歯根吸収)、乳歯の根が短くなって最終的にグラグラになり自然に抜けます。「なんだかグラグラしてきた」と感じたら、生え変わりが近いサインです。

年齢別・乳歯の生え変わり時期

乳歯の種類下顎(生え変わり)上顎(生え変わり)
乳中切歯(前歯中央)6〜7歳7〜8歳
乳側切歯(前歯外側)7〜8歳8〜9歳
乳犬歯(糸切り歯)9〜10歳11〜12歳
第一乳臼歯(奥歯前側)10〜12歳10〜11歳
第二乳臼歯(奥歯後側)11〜12歳11〜12歳

上記はあくまで目安です。1〜2年程度の個人差は多くの場合、正常範囲内と考えられています。女の子は男の子より生え変わりが早い傾向があります。

生え変わりの基本的な順番(一般的なパターン)

生え変わりには一般的な順番がありますが、個人差があります。以下は典型的な流れです。

  1. 6歳前後: 下の前歯(乳中切歯)がグラグラし始め、抜ける。奥に「6歳臼歯(第一大臼歯)」が生え始める(乳歯の生え変わりではなく、乳歯列の一番後ろに新たに生えてくる歯)
  2. 6〜7歳: 下の前歯の永久歯が生えてくる。上の前歯(乳中切歯)も生え変わり始める
  3. 7〜8歳: 上の前歯の永久歯、上下の側切歯が生え変わる
  4. 9〜10歳: 乳犬歯(下)、第一乳臼歯(上下)が生え変わる
  5. 11〜12歳: 乳犬歯(上)、第二乳臼歯(上下)が生え変わる。「12歳臼歯(第二大臼歯)」も生え始める
  6. 12〜13歳: すべての永久歯(28本)が生え揃う

永久歯が生える順番と時期 — 6歳臼歯に要注意

永久歯は全部で28本(親知らずを含めると32本)あります。第一大臼歯・第二大臼歯は、乳歯の生え変わりではなく「新たに追加される歯」として生えてくる点が特徴です。

📋 エビデンス

永久歯は28本(親知らずを除く)で、6歳頃から生え始め12〜13歳頃に生え揃います。特に6歳頃に生える第一大臼歯(6歳臼歯)は、咬合(こうごう:噛み合わせ)の基準となる重要な歯で、一生使い続けるものです。永久歯の中でむし歯になりやすい歯の一つとしても知られています。

出典: 日本小児歯科学会「こどもたちの口と歯の質問箱」 ↗

永久歯の種類と本数

歯の種類本数生える時期
中切歯上下各2本(計4本)6〜9歳
側切歯上下各2本(計4本)7〜9歳
犬歯上下各2本(計4本)9〜12歳
第一小臼歯上下各2本(計4本)10〜12歳
第二小臼歯上下各2本(計4本)10〜12歳
第一大臼歯(6歳臼歯)上下各2本(計4本)6〜7歳
第二大臼歯(12歳臼歯)上下各2本(計4本)11〜13歳
親知らず(第三大臼歯)最大4本17歳以降(生えない場合も多い)

6歳臼歯(第一大臼歯)とは

「6歳臼歯」とは、6〜7歳頃に最も奥(第二乳臼歯の後ろ)に生えてくる第一大臼歯のことです。乳歯の生え変わりではなく、乳歯列の一番後ろに初めて生えてくる永久歯です。

この歯が重要な理由は以下の通りです。

  • 咬合の基準点になる: 食べ物を噛む力の中心となり、上下の歯並び全体の基準となる
  • 噛む力が最も強い歯の一つ: 食べ物を磨り潰す主力の歯
  • むし歯リスクが高い: 溝が深く複雑な形状で歯垢がたまりやすい。生えたばかりの時期はエナメル質がまだ成熟していないため、特にむし歯になりやすい

6歳臼歯は生えてくるのがわかりにくい場所にあるため、「気がついたらむし歯になっていた」というケースが非常に多いです。6歳頃になったら、口の奥を定期的に確認する習慣をつけましょう。

6歳臼歯のチェックポイント

  • ☐ 6歳頃になったら、奥歯の一番後ろに新しい歯が生えていないか確認する
  • ☐ 生え始めたら歯科医院でシーラントの相談をする
  • ☐ 奥歯まで届く歯ブラシで毎日磨き、仕上げ磨きを継続する
  • ☐ 生え始めてから1年以内の歯は特にむし歯になりやすいため、定期検診を受ける

生え変わり時期の注意点

乳歯から永久歯への生え変わりは、成長の証ですが、この時期に起きやすいトラブルもあります。あらかじめ知っておくことで、早期に対処できます。

1. 「サメの歯」(乳歯が残ったまま永久歯が生える)

乳歯が抜けないうちに、後ろや内側から永久歯が生えてくることがあります。見た目がサメの歯のように2列になるため、俗に「サメの歯」と呼ばれます。

下の前歯でよく見られる現象です。多くの場合、乳歯を自然に揺らしているうちに抜けていきますが、なかなか抜けない場合や1か月以上そのままの状態が続く場合は歯科受診を勧めます。

2. 永久歯が生えてこない(萌出遅延)

乳歯が抜けてから6か月以上経っても永久歯が生えてこない場合、萌出遅延(ほうしゅつちえん)が疑われます。原因としては以下が考えられます。

  • 過剰歯(余分な歯)が永久歯の萌出を妨げている
  • 永久歯の歯胚(歯の芽)が先天的に欠如している(先天欠如歯)
  • 乳歯が早期脱落して歯ぐきが閉じてしまっている

レントゲン撮影で確認できることがほとんどです。心配な場合は歯科を受診してください。

3. 過剰歯(かじょうし)

過剰歯とは、通常の本数より多く存在する余分な歯のことです。上の前歯の間や裏側に生えることが多く、永久歯の萌出を妨げたり、歯並びの乱れを引き起こしたりすることがあります。

上の前歯が生えてくる際に「真ん中に隙間が大きい」「歯が斜めに生えてくる」という場合は、過剰歯の存在も考えられます。歯科でレントゲンを撮って確認してもらいましょう。

4. 先天欠如歯(せんてんけつじょし)

永久歯の歯胚が先天的に存在せず、乳歯が抜けても永久歯が生えてこないケースです。日本人の約8〜10%に見られるとされており、決してまれな状態ではありません。第二小臼歯(乳臼歯の後継歯)や上の側切歯に多く見られます。

先天欠如が判明した場合、乳歯をできるだけ長く保存する方針を取るか、将来的に矯正治療やインプラント等で対処するかを歯科・矯正専門医と相談することになります。

5. 歯並び・咬合の変化

乳歯と永久歯が混在する「混合歯列期」は、口の中の形状が常に変化し、歯並びが一時的に乱れて見えることが少なくありません。

永久歯は乳歯より大きいため、一見「でこぼこ」しているように見えることもありますが、顎の成長とともに自然に整っていくケースも多いです。ただし、明らかな叢生(そうせい:歯が重なり合っている状態)や反対咬合(受け口)などは、早期に矯正専門医への相談が推奨される場合があります。


生え変わり期のケア方法 — 混合歯列期の歯磨き

乳歯と永久歯が混在する混合歯列期(おおむね6〜12歳)は、お口の中の環境がめまぐるしく変化します。この時期のケアには、特別な注意が必要です。

混合歯列期の口腔内の特徴

📋 エビデンス

混合歯列期は乳歯と永久歯が混在する時期で、口腔内の形状が変化し続けます。生えたての永久歯はエナメル質がまだ成熟しておらず(未成熟エナメル質)、むし歯になりやすい状態にあります。この時期のフッ化物の使用と適切な歯磨きが特に重要です。

出典: 厚生労働省「乳幼児健康診査のための実践ガイド」 ↗
  • 生えかけの歯はむし歯になりやすい: 歯ぐきから出たばかりの永久歯はエナメル質が未成熟で、特にむし歯リスクが高い
  • 歯の高さがバラバラ: 抜けた乳歯の隙間・生えかけの永久歯・まだ残っている乳歯が混在し、歯ブラシが届きにくい場所が多い
  • 自分では十分に磨けない: 口の中の変化が大きく、お子さん自身が「どこを磨けばよいかわからない」状態になりがち

混合歯列期の歯磨きのコツ

  1. 生えかけの永久歯を意識して磨く

生えかけの歯は歯ぐきに半分埋まっていることが多く、普通に歯ブラシを当てるだけでは磨き残しが生じます。歯ブラシを斜め45度に当て、歯ぐきとの境目をていねいに磨くことを意識しましょう。

  1. 抜けた後の隙間に注意

乳歯が抜けた後の隙間は、食べかすがたまりやすい場所です。隣の歯の側面も丁寧に磨きます。

  1. 仕上げ磨きは小学校中学年(9〜10歳頃)まで継続

「自分で磨けると言い張る年齢」でも、磨き残しはかなり多いものです。仕上げ磨きは小学校中学年まで継続し、徐々に自立を促していくのが望ましいとされています。

  1. デンタルフロスを習慣化

奥歯の間は歯ブラシの毛先が届きにくく、フロスが必要です。混合歯列期から保護者がフロスをかけてあげる習慣を継続してください。

  1. 磨く順番を決めて磨き残しを防ぐ

毎回同じ順番で磨くと、どこを磨いてどこを磨いていないか管理しやすくなります。例えば「右の上の奥歯から時計回りに」と決めて磨くのが有効です。


歯ブラシの選び方 — 混合歯列期に適したもの

混合歯列期は口の中の形状が変わり続けるため、歯ブラシ選びも重要です。

ヘッドサイズ

ヘッドは小さめのものを選びます。大きすぎると奥歯の後ろに届きにくくなります。一般的に「子ども用歯ブラシの6歳以上向け」と表示されたものを目安にしてください。上の前歯2本分の横幅程度のヘッドサイズが適切とされています。

毛の硬さ

やわらかめ(ソフト)〜ふつう(ミディアム)を選びます。生えかけの歯や歯ぐきは敏感なため、硬すぎる毛先は出血や痛みの原因になります。

柄の長さ・形状

仕上げ磨き用は保護者が持ちやすい細めのストレートグリップが扱いやすいです。お子さん自身が使う歯ブラシは、握りやすい太めのグリップのものを。

交換頻度

毛先が広がってきたら交換のサインです。一般的に1か月に1本程度が目安です。毛先が広がった歯ブラシは清掃効率が大幅に低下します。

仕上げ磨き用と自分磨き用の2本体制を

「仕上げ磨き用(保護者が持つ)」と「自分磨き用(子どもが使う)」の2本体制にするのが理想です。自分磨き用はお子さんが「自分で磨く」という習慣と意欲をつけるためのもの、仕上げ磨き用は実際の汚れを落とすためのものという役割分担です。


歯科受診のタイミング — こんなときは早めに相談を

生え変わりに関して、以下のような状況では早めに歯科を受診することをお勧めします。

⚠️

乳歯が抜けてから6か月以上経っても永久歯が生えてこない

先天欠如・過剰歯・萌出遅延の可能性があります

⚠️

乳歯が残ったまま永久歯が1か月以上2列に生えている

乳歯の抜歯が必要な場合があります

⚠️

上の前歯の中央に大きな隙間がある、または歯が斜めに生えてくる

過剰歯の存在が疑われます

⚠️

乳歯が転倒などで折れた・抜けた(外傷)

永久歯の歯胚への影響を確認する必要があります

⚠️

明らかな叢生(歯が重なり合う)・反対咬合(受け口)・開咬(上下の歯が噛み合わない)がある

早期の矯正治療が有効な場合があります。矯正専門医への相談を検討してください

⚠️

乳歯が周囲の歯と比べて明らかにグラグラせず、適切な時期を過ぎても抜けない

後継永久歯が存在しない(先天欠如)可能性があります

「受診するほどでもないかな」と迷った場合は、定期検診のタイミングで相談してしまうのが一番です。問題なければ安心できますし、何かあれば早期に対処できます。


よくある質問(Q&A)

Q1. 乳歯がグラグラしているのに抜けない。無理に引っ張ってもいい?

乳歯がグラグラしてきたのに長期間抜けない場合、無理に引き抜くのは基本的に避けてほしいと思います。

まだ歯根が残っている状態で引き抜くと、出血・痛み・感染のリスクがあります。清潔なガーゼで包んで揺らす程度はかまいませんが、無理な力をかけるのはNG。ただし、「ぷらぷらになっているのにいつまでも抜けない」「食事の邪魔になるほど揺れている」という状態が続く場合は、歯科で抜いてもらうのが安全です。食事中や歯磨き中に自然に抜けることが多く、誤飲を防ぐために「食事中に抜けたらすぐ出して」と伝えておきましょう。

Q2. 生え変わりが友達より遅い気がする。問題ある?

生え変わりの時期には非常に大きな個人差があります。同じ学年の中でも1〜2年の差があることはごく普通です。

一般的に女の子は男の子より少し早い傾向があります。「6歳になったのにまだグラグラしない」という場合でも、7〜8歳まで始まらないケースはよくあります。目安として、8歳までに生え変わりが1本も始まらない場合は、一度歯科でレントゲン確認をしてもらうとよいでしょう。

Q3. 永久歯が黄色く見える。むし歯?乳歯と色が違うのはなぜ?

これは非常によくある疑問です。実は、乳歯は白く、永久歯は自然な象牙質の色が透けるため、乳歯より黄色みがかって見えます。乳歯と永久歯が混在する混合歯列期に「隣の歯と色が違う」と感じるのはほぼすべてのお子さんで起きることです。

ただし、1本だけ茶色や黒っぽい変色があったり、歯の表面に穴やくぼみがある場合はむし歯の可能性があります。「黄色っぽい」だけであれば正常ですが、心配な場合は歯科で確認してもらいましょう。

Q4. 乳歯のむし歯を治療しないまま生え変わったら、永久歯は大丈夫?

「どうせ生え変わるから放っておいた」というケースで起きうるリスクは複数あります。

まず、乳歯の根の先に炎症・膿が生じると、直下で成長中の永久歯の歯胚にダメージを与えることがあります(歯の変色・形成不全・萌出異常)。次に、むし歯が進行して乳歯が早期に脱落すると、隣の歯が傾いてスペースが失われ、永久歯が適切な位置に生えにくくなります。また、むし歯菌(ミュータンス菌)が多い環境では、新たに生えてくる永久歯もむし歯になりやすくなります。

乳歯のむし歯でも「痛みがないから大丈夫」とは限りません。定期的な歯科受診で早期発見・早期治療を心がけてください。


まとめ

乳歯の生え変わりと永久歯の萌出は、およそ6〜13歳にかけて進行する長い過程です。この記事のポイントを振り返ります。

  • 乳歯は生後6か月頃から生え始め、2歳半〜3歳頃に20本生え揃う
  • 生え変わりは6歳前後からスタートし、12〜13歳頃に28本の永久歯が揃う
  • 個人差が大きく、1〜2年のずれは多くの場合正常範囲
  • 6歳臼歯(第一大臼歯)は生えたてでむし歯リスクが高く、シーラントの検討を
  • 混合歯列期は歯磨きが難しく、小学校中学年まで仕上げ磨きを継続することが重要
  • サメの歯・萌出遅延・過剰歯・著しい歯並びの乱れなどは早めに歯科へ相談

「生え変わりの時期が来たから、あとは見守るだけ」ではなく、混合歯列期こそが最もケアに注力すべき時期という意識を持っていただけると、お子さんの将来の歯の健康につながります。

気になることがあれば、かかりつけの小児歯科・歯科医に気軽に相談してください。


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医師確認済み

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「日々の外来で保護者から寄せられる疑問をもとに、ガイドラインと実臨床の両面から解説しています。」

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